認知症の種類について
医学的に言うと、認知症の原因は大きく分類するとアルツハイマーや血管性など様々ですが、
その中のアルツハイマー1つとっても、その原因は30種類にも及びます。
医療法人康徳会において、認知機能検査、採血、画像診断により、その多岐にわたる根本的な原因を突き止め、
原因に応じたプログラムを組み、その方の認知機能悪化を根本から改善していきます。
アルツハイマー病
アミロイド斑と神経原線維変化を特徴とする認知症
脳の中に不要なたんぱく質が蓄積してしまうことで発生するのがアルツハイマー型認知症です。
不要なたんぱく質が蓄積したことにより、神経細胞が死滅してしまい、脳にある記憶や空間学習能力に関わる海馬と呼ばれる部位と視覚により知覚したものの位置や空間を把握する頭頂葉と呼ばれる部位が萎縮します。
これが原因で、物忘れ、場所や時間が分からない、妄想、俳諧などの症状があらわれます。
アルツハイマー型認知症では、物忘れの症状が代表的ですが、この症状は加齢により起こりやすいことから、初期の認知症は見逃してしまうことも多いです。
そのため、気になる症状がある場合は早めに専門医を受診しましょう。
早期発見・早期治療により症状の進行スピードを遅くすることができます。
血管性認知症
脳血管トラブルによる血流低下に伴う認知症
脳卒中により引き起こされる認知症で、脳血管障害とされる脳梗塞やくも膜下出血、脳出血などが原因となります。これらの病気は、脳内の神経組織を破壊します。
血管性認知症は、認知症で見られる記憶障害や言語障害などのほか、歩行障害や嚥下障害など神経症状も見られる傾向にあります。
脳の様々な部位で脳血管障害が起こり得ることから、症状も一人ひとり異なります。
人により、うつのような症状になるケースもあります。
血管性認知症は、まだら認知症とも呼ばれており、時間帯や日によって症状がかなり違ったり、もの忘れしている割には判断力や理解力はしっかりしているなど、初期症状が分かりにくいです。
もの忘れの症状が出始める前に脳血管障害を起こしていた場合、血管性認知症の疑いも考えられます。
前頭側頭型認知症
行動変容、記憶障害、言語障害がメインの認知症
脳の前頭葉と側頭葉が委縮することで起こる認知症です。
前頭葉や判断や計画、実行などを振り返ったり、理解や感性など人格と関係する部位です。
側頭葉は、言葉を理解する部位です。
これらが委縮すると、血流が低下してしまいぼんやりとしてしまう時間が増えたり、同じ言葉を繰り返す、人に興味を持たなくなるなどの症状があらわれます。
人格が変化するため、精神疾患と間違得てしまう可能性もあります。
進行スピードは遅いものの、悪化することで精神状態は不安定となり寝たきりになってしまう可能性もある認知症です。
前頭側頭型認知症は、認知症の中で唯一指定難病に認定されています。
レビー小体型認知症
幻視、妄想、睡眠の増加、REM睡眠行動障害が特徴的な認知症
レビー小体とよばれる変性したたんぱく質が脳内に蓄積することで発症します。
女性より男性に発症率が高い認知症で、他の認知症よりも進行が速く、パーキンソン症状と呼ばれる特有の症状が出るのが特徴です。
パーキンソン症状は、手足がふるえたり、筋肉が硬くなる、無表情になる、動きが遅くなる、歩幅が小さくなるなどがあります。
レビー小体型認知症は、初期症状は発症の前兆としてレム睡眠行動障害が起こるケースが多いです。
寝ている時に突然大声を出したり、悪夢にうなされたり、身体を大きく動かすなどがある場合は、専門医に相談してみましょう。
症状が進行すると、見えないものが見える幻視、自律神経失症状もあらわれ、うつのような症状が強くなる方もいます。物忘れの症状よりも幻視症状が強いです。